#26「新居入居」

おかやん

前回の復習

ホテルはもうこりごりと、広島市内に着いて、一番に目についた「レオ〇レス21」に飛び込んだ。

何も知らない私は提示された一軒目に「そこにします」と即決しようとするも、夫に止められる。

「せめて内見してから決めよう」

私は内見の意味も知らずに、その家へと向かったが……


とりあえず内見

「(ほーん。内見って、実際に行って内装を見ることを言うんやなぁ……)」

レオの人に場所を教えてもらって、鍵を借りて、何もない部屋を見ながら、私は思った。

あのホテルよりマシなら私はどんな家でもいい、と思っていたから、私は入って一番「ここでええ」と何度も言っていた。

夫は入念に色々チェックしていたが、私はトイレと風呂さえ分かれていればなんでも良かった。

その部屋は1階で、角部屋で、ロフトがあって、ベランダがあって、キッチンこそ使いにくそうだったものの、なかなか良かった。

30分程度で内見を終えて、私たちはその部屋を借りることにした。

二日目にしてホテルで寝起きしなくて良くなったことに、私は心底安心していた。



引っ越し作業

契約したその1時間後には、2人だけで引っ越し作業をしていた。

要は車の中にあった荷物を部屋に運び込むだけなのだけど。

私の荷物は2往復で終わった。

対して、夫の荷物は20往復くらいはしたっけなぁ。

夫は物欲魔人なので、とにかく物が多かった。

特にCD。

あの小さな軽のワンボックスに200枚近くのCDが積まれていた。

車から運び出した夫の荷物を、ベランダで私が受け取って部屋へ入れていく。

次々と渡される荷物に、私は

「え。これ、いつ終わるの??」

と、驚いたものだ。

夫の荷物だけでロフトは寝起き不可能なほどにパンパンに埋まった。

それは、断捨離している今の自分から見れば、

「これは貧乏への入り口1番地やなぁ……」

と、思ってしまう量だった(笑)



硬い床

住む所だけは決定した。

家を出て2日目でもう家があるのだ。

これは大きな前進だと、私は喜んだ。

家具のない部屋を選んだので、部屋の中は大量の夫の荷物と私の荷物がポツンとある。

夫の車の中に、銀色のレジャーシートを入れていた。

分かるかな?

裏が青で、少しクッションになっていて、アルミというか、ギラギラしたあのレジャーシート。

アレをフローリングに敷いて、車に積みっぱなしにしてた毛布を被って、服を丸めたモノを枕にして、寝た。

自分の家がある、良かったー!

と、一先ずの安堵を胸に寝たのだが……



ぜんっぜん寝れなかった。



床が痛くて痛くてたまらない。

どう寝返りを打っても、腰やら背中やら肩が痛いのだ。

そのせいで何度も目が覚めてしまう。

一瞬寝てもすぐに起きる、を繰り返した一夜だった。

布団ってすごいんだなぁ……と、身をもって学んだ。

マジで。


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アラフォー主婦のノンフィクション雑記ブログ
21歳で駆け落ちした経歴を持つ、現在39歳の未亡人です。 このブログが多くの人に読まれ、亡くなった夫のことを私以外の誰かにも知って欲しい。
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